ヘレスのカンタオール、ファン・マヌエル・カルピオ~ファニジョロが38歳の若さで逝ってしまいました。急の事でまだ信じられない。ザワザワした気持ちでいます。
9年前にイベリアの招聘で初来日した時から幾度となく共演させてもらいました。私を見るといつも「マキオーター」とフルネームで呼び、子供みたいな笑顔でハグしてくれました。嘘がないピュアな心根が大好きで、いつの間にか私は彼をファニちゃんと呼ぶようになり、友達になった。
沢山の思い出があるけれど、なかでもアルマのツアーで一緒に旅をしたこと。大分で歌ってもらった事。そしてスペイン・アロラ公演のあのすごいタラントは忘れられない。録音を聞くたびにあの時の空気が蘇ります。あのサリーダの歌。タンゴでは地響きが起こったと思った。
ファニちゃんとの写真はほとんどないです。ファニちゃんはご家族を本当に大事にする人だったので、友達と言えども女性とはほとんど写真を撮らない人でした。アロラの時、奥さんと息子さんと一緒に来て、仕事している姿を見せて本当に嬉しそうでした。素敵な家族。
ツアーの途中、車でおしゃべりしてたら家計簿みたいなノートを見せてくれた。しっかりお金の管理もして家族の為に頑張って働くんだ、と言ってたのが記憶に残っている。きちんとしてる人でした。
最愛の奥さんとまだ幼い息子さんを残して逝くのはどれだけ心残りだっただろう。なんで、こんなに早く。まだ色んな思いが錯綜してしまいます。
ファニちゃん本当に本当にありがとう。またすぐ会えて歌ってもらえると思ってたから、信じられないし寂しすぎる。悲しすぎる。早いよ。でも、同じ時代に生きて大切な節目節目で一緒に時を過ごしてくれた事、本当に幸せでした。沢山の笑顔とフラメンコをありがとう。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
アロラ公演の後、息子さんも一緒に
このタラントは宝物になりました
キレイな目をしていたね
アルマツアーでイスマエルとおふざけ。笑ったね
アロラからヘレスに帰るファニちゃんを見送る私達
あぁ、さびしいなぁ。さびしいよ。
ありがとう、さようなら。また会おうね!