アンダルシア~情熱の瞬間
池袋の豊島公会堂にミゲル・アンヘル舞踊団の公演を観に行って来ました。
座長のミゲル・アンヘル・エスピーノ(エレディアじゃないですよ)は岡本先生とずっと仕事のパートナーとして舞踊団と作品作りに関わってくれた人。20歳の時に出会い、初めての舞台「カルメン」から舞踊団員として最後の作品になった2009年の「デル・アモール・デ・エスパーニャ」までずっと振付してくれた、私にとって岡本先生と並ぶ師のような存在。国立バレエのソリストだったミゲルには舞台での舞踊というものについて全て学んだ。長身でかっこよくていつも注目されるバイラリン。
で、あると同時に優しくて真面目でちょっと頑固で、怒られたり笑ったり遊んだり、そしてたくさん踊って旅をして。たくさんの思い出を共有する家族みたいな存在で、お兄さんみたいな友達で、でもやっぱり手の届かないところにいるダンサーで。ミゲルをはじめ、モミやファン、アントニオ。彼らと過ごし経験させてもらった事は私のバイレの土台で変わる事がない大切な宝物。
この6年の間に私は舞踊団から卒業し、舞踊団の周囲も本当に色んな変化があった。ミゲルともたまにfbでお互いの誕生日を祝いあう以外、もう会えないのかな、なんてさびしく思ってたからこの公演のチラシを見たときは胸が熱くなりました。
そして昨日。久しぶりに舞台で見るミゲルとモミの姿がかすむ。お互い20代だった日がこんなに遠くに過ぎてしまって、でも変わらずパワフルにまわり超速サパテアードで舞台を駆け抜けるミゲルがいた。朗々と歌うモミの声。変わってない。いや、変わったっちゃ変わったけどその中にあの頃の彼らがいてくれて、そして経た年月がその踊りや唄に何とも言えない丸みを加えて、本当に素敵だった。
終演後、先生と舞踊団の仲間と楽屋へ。
先生とミゲル。再会した瞬間に色んな思いが湧き出て、みんなでそれをじんとかみしめました。ふたりが与えてくれた大きすぎる宝物。その大きさに後からこんな風にきづく。あらためて感謝の気持ちでいっぱいになった。大きすぎた。凄すぎた。
旅公演を続ける彼らとは本当に束の間の再会で、でも、とてもとても嬉しい忘れ難い時間でした。彼らと過ごした素敵な時間を思う。そして逝ってしまった優しい人たちの事を思う。自分が過ごして来た踊り手としての、人としての青春は本当に豊かだったな。それはわたしにとっての誇りだなと思います。
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