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2010年8月13日 (金)

至福と緊張 カンテ・クルシージョ♪

火曜からの3日間。来日中の歌い手アントニオ・ビジャールさんのカンテ(唄)のクラスに参加して来ました

アントニオ・ビジャールさんは。。。

マヌエラ・カラスコ、クリスティーナ・オヨス、アントニオ・カナーレス、ホアキン・コルテス。。。キラキラとフラメンコ界のカリスマのカンパニーでのキャリアを持つ超一流カンタオール。そして何と何と現在はフラメンコの若き帝王(ホント王様ですよ。王様。)、あのファルキートのカンパニーで歌っているフラメンコ・ピラミッドの最上階の住人のおひとり。もちろん生粋のヒターノ(ジプシー)です。

7月から来日中のアントニオ。影山奈緒子ちゃんのリサイタルで聞いて完全に心を持っていかれてしまいました。マルティネーテの叫び、至福のアレグリアス、ソレア。アレグリアスの時には「ホントすごい、やばい、すごい、やばい。うぅぅぅう~。オレー。」と私自身がやばいツイッター状態に。

なので「クラス受けたい。しかし私みたいなカンテ初心者が受けるなんてとんでもないかも。。。」とジリジリ。しかし「コンパスの事も中心にやるので大丈夫ですよ」という主催者、雄輔くんの言葉を信じ全日程受ける事にしました。

1日目はシギリージャ。スタジオに向かう最中から思春期の少女のように(ぷっ)心臓がバクバク。暑いのに血の気が引いて手足が冷えてきた。早めに着いたものの直行する勇気がなく、駅前のモスで一息。落ちつけ~。今までだってヒターノの人達と仕事だってしてきたじゃないかぁ。と思ってもカンテのクラスですから。。。と知り合いの顔が見え、人数も10人以上いたのでちょっと安心。日本人だなぁ、私。

この日は少し遅れて登場のアントニオ先生。

いるだけで言わずもがなの迫力にスタジオがピーンと大緊張。

「みなさんはシギリージャのコンパスはわかってますか?」

こういう人に言われると、本当にわかってるといえるのか、おおたマキ。と自信がゆらぎますが。とりあえず知識としてみなさん理解しているという事で

「ではシギリージャのコンパスを叩いてみましょう。」
と一緒にゆっくりとパルマ(手拍子)を叩き始めました

彼がどういう風に叩くのか必死で観察する私達。しかし、アントニオもパルマを叩く私達を逆に凝視。これがホント緊張するんです。うぅ~。

ヒターノの目と言うのは本当に美しくてそして怖い。。。彼の少し薄い色の目は本当に吸いこまれそうに美しくて、強い強い光を持っていて、じっと見られると心の奥まで覗かれてるようで落ち着かない。ある意味野生動物のような強い眼差し。さらに緊張。

しかし、本当に本当に丁寧にコンパスについて説明してくれました。とてもシンプルな、でも目の覚めるような方法でコラソン(心・心臓の鼓動の両方の意図を感じましたが)でコンパスをまわす、感じるという事を体感させてくれました

「今は手も足も動かさないで下さい。手や足は間違える。コラソンは決して間違えない。」

自分がどれだけ外から聞こえるモノ見えるモノだけに反応して、また体の外側だけを使ってコンパスを感じていたか思い知らされるとともに、わかるようにと説明してくれる言葉のひとつひとつに感動

後半はレトラ(歌詞)を教えて頂き、実際に歌っていきます。フラメンコの中で最難関のカンテ。百戦錬磨の名人が赤ん坊のような私達に、一行歌って、歌わせて、また繰り返して。。。わかるまでゆっくりと。どこで言葉を切ってどこをつなげるのか、どうメロディーをまわしてどこに力を入れるべきか。本当に本当に忍耐強く教えてくれました

難しさと緊張でなかなか声の出ない私達に

「シギリージャはすごくフラメンコな歌なんだ。ヒターノは(コーラスのような細い声でうたってみて)こんな弱々しくうたったりしない。恐れずにもっと声を出して

3日間でアレグリアス、タンゴ、ソレア・ポル・ブレリア、ブレリアのコンパスとレトラのクラスがありました(盛り沢山)が3日間を通して

「どんどん質問をしてね。そうやっていかないと学べないしそうやって学んでくれると僕も嬉しい。」

と言ってくれたので、今まで曖昧にしかわかってなかった事や、逆に曖昧で的を得ないよな質問も聞いてしまいました。が、その都度まっすぐ目を見て丁寧に説明してくれるアントニオ。ひとりひとりに妥協せず指導する姿。新人公演のエンサジョにライブと忙しい中で、毎日予定時間をオーバーして教えてくれる熱意。ありがた過ぎる。。。

彼がどれだけ自分達の文化であり人生であるフラメンコに誇りを持ち、大切にしているか。舞台で見るだけではわからないその美しいSOULに触れられて最高に幸せで畏れ多い3日間でした。当たり前の事ですが、私もきちんとレスペト(敬意)を持ってフラメンコに向き合わなければとあらためて感じました。

クラスの最後には毎回、「録音してしっかり聞くんだよ。何回も聞いて練習するんだよ。」とひとりで本気モードで歌ってくれました。いきなり心をギュっとつかまれる、鳥肌立ちまくりのあの声。あれでも100%ではないのかもだけど。。。

でも、でも、でも、これだけは言える。本気で歌ってくれました。フラメンコを伝えようと一生懸命に。感謝感謝しかありません。 Grcias, Antonio 。贅沢過ぎてめまいがしそうでした。

来週の新人公演であの歌がまた聞ける。楽しみ過ぎる

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